山芋ジオスゲニンは、人気記事でも常に上位に入り、近年、注目度も非常にアップしている素材です。
各大学での研究も進んでいます。
一方、マーケティング面を考慮すると、非常に悩ましい面も存在します。
それは、現在進んでいる研究のテーマ。
以下のように、まとめてみました。

認知症:富山大学(和漢医薬総合研究所)
糖代謝・脂質代謝:立命館大学・神戸大学・京都大学
大腸がん:静岡大学
アポトーシス系:中国の複数大学


実は、山芋の一番重要な機能性である抗疲労/滋養強壮の研究が行われていない!

これが、一番の悩みどころです。
山芋=抗疲労/滋養強壮
であり、それ以外の機能性は、消費者イメージに結び付きづらく、マーケティング上で大きな欠点になりえます。
ネットワークビジネスや訪販には良いかもしれませんが、特に、通販では、致命的かも。

まぁ、公知の機能性であり、新規性がないため、研究テーマに選ばれにくいのでしょう。
でも、科学的に実証されていないテーマでもあるんです。

加えて、この抗疲労/滋養強壮という領域自身、メカニズムや分野が多岐にわたり、非常に難しいです。
ストレス性の慢性疲労があれば、スポーツ科学の抗疲労も存在し、また、加齢性のホルモン低下による体力低下もあります。
日本疲労学会の抗疲労臨床評価 ガイドラインというものも存在しますが、どうも、山芋の抗疲労/滋養強壮には適していないです。

山芋ジオスゲニンの場合、性ホルモンの産生が増えることにより、体力アップして疲労しにくくなるという機能性のメカニズムだと思われます。

疲労は疲労で、評価が難しいのですが。
体力という指標も、曖昧なものなので評価が難しいです。

一方、健康食品の王道のような機能性なので、なんとかデータを取っていきたいとも考えております。
頑張ります!


ちなみに、山芋ジオスゲニンは、他の成分になり特異な機能性があります。
男性ホルモン・女性ホルモンのどちらもという点だけでなく、他のホルモンにも分化して産生を活発にするというものです。
通常、特定のホルモンの様作用を持ち、ホルモンの作用を補うというものですが、すべてのホルモンの原材料という点で、山芋ジオスゲニンは特別なのです。
実際、ほとんどのホルモン剤は、山芋ジオスゲニンから合成して製造されています。DHEAもその代表例です。
紀元前から不老長寿薬とされてきた理由は、ここら辺にありそうですね。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。