今回は、機能性表示食品関係の調査方法(検索ツール)や文献調査のコツについて、紹介をしたいと思います。

近年、私は、UMINと機能性表示食品の検索ページを利用する機会が増えました。主にヒト臨床試験のプロトコール検討や機能性表示食品の戦略決め、そして、市場調査のためです。

まず、UMINとは、大学病院医療情報ネットワーク。要点をつまんで説明すると、ヒト臨床試験を行う前に登録する情報システムです。機能性表示食品の制度でも、昨年4月に国内で実施されるヒト臨床試験の条件にUMIN登録が加えられています。

>> UMINの検索ページ

ぶっちゃけ、このUMINの検索を用いれば、各社の機能性表示食品の開発状況が見えてきます!
先日も、山芋抽出物の抗疲労に関する試験のプロトコールを検討する情報収集で、某社さんのニンニクの抗疲労に関するヒト臨床試験から機能性表示食品の開発状況が垣間見れました。
これほど的確な市場調査方法はないなぁと感じてます。

初心者の方は、フリーワード検索(自由記載語の欄)で、広く検索されると良いと思います。
検索テクニックとしては、試験簡略名に調べたい素材の名前を入れたり、試験の種類/Study type で介入/Interventionalを選択したり、いろいろあります。

次に、機能性表示食品の検索ページについてですが、検索後、様式Ⅴ:機能性の科学的根拠-2~16のファイルをチェックするようになりました。

>> 機能性表示食品の届出情報検索ページ

各機能性関与成分の健常人での研究状況が的確に確認できます。
文献名もしっかり記載されているので、その文献リストからPubMedに移動して、主要な文献を簡単に集めることができます。
さらに、主要な英文論文は、ご丁寧に概要が翻訳までなされています。英文が苦手な方も、非常に嬉しいはずです。
まぁ、ポイントの部分は、しっかり原文で確認した方が良いですが。

そして、もう少し踏み込んだ調査に進むなら、ここから特許調査へと進んでいきます。

>> 特許情報プラットホーム

企業防衛として、大事なこと。
商品開発や研究開発を行う人間は、特許調査まで行って当たり前です。

こういった調査が重要な時代になってきています。
是非、これらの検索ツールを上手く利用してください!

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。