弊社も年々変化しています。
顧客層も売上割合も、いろいろものが変化しています。それに伴い、原料のコンセプトというものも、進化し始めています。

弊社原料のコンセプトは、当然ながら、アンチエイジングです。
加えて、ナチュラルファーマシューティカルズ(Natural※ Pharmaceuticals ※Botanicalを含む )というサブコンセプトも大事にしています。
機能性を有しつつも医薬品にはない、健康食品(サプリメント)でしか成しえないものを求めています。日常的に摂取して、天然素材のチカラで予防や(漢方にも通ずる)体質改善というものが成しえたらと思っております。

また、マーケティング面から、以下の条件を満たすものを厳選しています。

食経験が長い素材を用いた新素材

そのため、弊社の原料は、赤ワインやブドウ、山芋、鮭、カニなど、素材感の強いものが多いのです。

葛花も、実はものすごく食経験が長い素材であり、紀元前より解酒素材として活用され続けていました。日本では知られていないだけ。
(なので、最近では、中国向けに売れています。中国では、ウコンより葛花の方が定番ですから。)
次の大豆由来の優しい鉄素材も、同様なコンセプトと条件を満たしています。

なぜ、このようなコンセプト・テーマを選択しているか?

それは、日本人は、趣向性として、長い食経験に由来する健康食というものを好むからです。
ブルーベリー・グルコサミン・青汁・香酢・乳酸菌など、市場として成熟した素材の多くは、その条件を満たしています。
また、合成系の添加物原料は、ヒットしても短寿命という傾向もあります。
あと、添加物原料は、中国やインドには敵わないです・・・。

だからと言って、単なるブドウや山芋のエキスでは、売れませんし、最終的にコスト合戦になって終わりです。以前にも中国原料への対抗策として述べたのですが、日本だけの技術・産地の優位性・特許製法・大学のバックアップ・独占販売権など、総合的に選ばれる要素と競合を作らせない要素を兼ね備えて展開する必要があります。
中国やインドは最大最強の競合ですから、協調し合いながらも、日本の原料メーカーが常に考えていかなければいけないことだと思います。

当然ながら、機能性表示食品などへの対応もできるくらいの力(機能性)を有する商品でなければならず、将来的にはヒト臨床試験のデータを積み重ねていかなければいけない時代だと考えています。今、原料メーカーは得た利益を如何に上手く運用していけるかが問われているんだと思います。
実際、それが満たせないようでは、原料メーカーは、取り残され、必ず落ちぶれてしまうと思います。

ちなみに、こういったヒト臨床試験は、国内にとどまらず、海外への原料の供給も積極的に行うにも重要です。
弊社は、世界の良い商品を仕入れるだけでなく、日本の良い原料/素材を世界中に発信したいという目標もあります。そういった場合、特にアメリカでは、原料としてのヒト臨床試験データが不可欠になってきます。

最後に、弊社は、基本、売れている原料を取り扱うのではなく、原料をコツコツ育てることを大事にしています。
だから、新規原料は、量販店よりクローズドや通販のビジネスに適しており、市場が広がるにつれ量販店へと適正がシフトしていきます。
弊社も投資し続けなければならないのでしんどいですが、大事なのは、素材にコツコツ投資し続けることだと考えています。
こらからも、コツコツと努力し続けるだけです!

【追記】
製品の研究開発を地道に行っていけば、私の2つ目の博士号(医学博士)は自ずと見えてくると考えています。
昨今、国立大学も研究費の予算が降りなくなってきており、民間との共同研究による予算獲得が不可欠な時代へと突入してきています。そんな研究事業の架け橋になれればとも考えております。

独り言:
簡単に大学で博士を輩出できなくなる時代へ・・・。
日本は優れた科学者の輩出もできなくなるでしょう。
優れた人材は海外へ、そして、日本は国際競争に負けていくのかな?

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。