ここ数年、中国・タイ・ベトナム向けに美白サプリや美白ドリンクの案件が増えてきています。
そして、必ず見本商品として指定されるのがポーラさんの商品(ホワイトショット)です。
この商品は、留型原料が使用されていて、さらに特許(特許第5590921号)もあるので、模倣品が作れません!
原料レベルからの販売会社の商品戦略として、非常に的確な事例。結局、これができる会社が強いです。

現在の健康食品市場は、店頭に並べられている原料というパーツの組み合わせだけで作られた商品ばかりなので、模倣品天国。
次の市場のステップとしては、この原料というパーツから作り始める・アレンジをかけるなど、いろいろな方法で模倣品を作らせない戦略が重要になってくるでしょう。

そうは言っても、タイトルのような案件が届くと、顧客の要望に応えるため、我々は留型原料の代替原料を用意して提案しなければいけないです・・・。
かつ、輸出に対応している原料にしなければならないので、結構、制約があります。漢方原料などは、注意が必要です。

弊社は、まず輸入通関で問題になりにくいという点で、鮭鼻軟骨抽出物(非変性コラーゲンと非変性プロテオグリカン)をオススメしております。
まぁ、コストもそれなりに上がるので、コストでダメになるケースも多々あるのでケースバイケースですが、日本独自技術という点で差別化ができるので。
また、いろいろ問題ありますが台湾でプロテオグリカンが蛋白聚糖としてブームなので、オススメしている背景もあります。

ちょっと長めの余談ですが・・・
日本の市場では、カネボウさんの白斑の問題で、美白の市場は一気に引けていました。
一方、海外の市場では、相変わらず、活発だったという状況もありました。また、日本の美白市場も、戻りつつあります。そういった背景もあり、中国・東南アジアの市場で再び活発化している状況もありそうです。

また、近年、日焼け防止サプリ(通称 日傘サプリ)がプチ流行し、一部の市場が盛り上がりました。
その人気を二分する日焼け防止素材の1つであるシダ原料も、ついに中国産が出てきました。某原料メーカーさんが供給を始めました。一方、人気の源であるヘリオケアに使用されているシダ原料は、未だ日本に上陸していないです。本物が上陸するか?偽物が氾濫する市場になってしまうのか?今後の市場動向が楽しみです。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。