ここ半年、和道流と松濤館流の違いや秘伝について、勉強しています。
両流派は、どちらも首里手、でも、身体の使い方や動きは全く異なります。そもそも、形が違います。

よく存じている方には恥ずかしいのですが、和道流は柔術が組み込まれ、松濤館流は体育性が強化されています。
そのため、腰の高さを始め、組手基本や移動基本などで、重要視するポイントが異なります。

最近、両流派の突きについて、気がついた違いもあります。
和道流は引きのインパクトによる極めを大事にしますが、松濤館流は突き切る極めを大事にします。
そのため、和道流は腰の入れ方や脱力を重要視し、松濤館流は突きへの体重移動を重要視します。

こういった違いが形にも現れているのだろうと思います。
和道流は流れるような動き、松濤館流は力強い動き。

組手じゃあ、必然的に、和道流は刻み突きが上手くなり、松濤館流は中段逆突きのカウンターが上手くなります。

突きに限らず、蹴りでも違いがあるのは面白い。
蹴りについては、ここ最近、ようやくわかってきたこともある。2つの回し蹴りを使い分け始めた。

今でも両方やっている人間としては、両方やった方が良いというのが結論。
ただし、よく理解した上で、両方の技術を使い分けるべきだと思います。

個人的意見ですが、高校生や大学生の組手選手は、松濤館流の腰の高さで移動基本(横蹴りを含む)を行なった方が良く、同時に和道流の組手の移動基本も行えると良いと考えています。
無いものを補え合える。

まぁ、今の時代、近畿大学のように、各流派の良いところを取り込んで、最新の組手スタイルを築いている。剛柔流も組み込まれてれば、和道流も組み込まれいる。
空手は進化しています。

うちの大学(旧 東京水産大学)や日体大も、和道流と松濤館流を中心に良いところを取り込んでいたのだろう。

私は、まだまだ未熟者。どちらも半端もんでなく、どちらも極めたい。これからもまたまだ勉強です。
今後は、両流派の第1第2指定形を全て覚えつつ、ニーセーシーと二十四歩、クーシャンクーと観空大小、ワンシューと燕飛、セイシャンと半月、チントウと岩鶴など、対となる形を研究していきたいなぁと考えています。
その前に、ピンアンとヘイアンかぁ。
頑張らなきゃ!

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。