みなさん、本日から営業開始という会社さんも多いようですね。
私は、夏休みをズラしているので、日曜日まで夏休みです。でも、ブログだけは更新です。

夏休み中、海外出張の準備をしていて思ったことを記事にいたしました。

現在、アメリカ市場における健康食品原料メーカーの勢力図は、中国勢による独占と、欧米メーカーの買収による事業統合が進んでいます。
添加物系やハーブ抽出物の原料を中心に、中国原料が幅を利かせています。どこの国も同じなんです。アメリカ市場の場合、日本ほど産地にこだわらないので、中国原料の比率は高くなっています。

そういった現状の中、欧米諸国では、中小企業の原料メーカーが大手原料会社に吸収合併されるケースが増えています。実際、弊社も、その影響を受けています。
この吸収合併の裏側には、以下のような実情があるのだろうと、私は推測しています。

・市場の成熟
・管理費アップによる事業の圧迫
・事業継承問題
・IT化


まぁ、根本的原因は、市場の成熟でしょう。
日本以上に、アメリカでは市場の成熟が進んでいますから。
市場も成長しにくくなっているのにも関わらず、中国原料メーカーがドンドン進出し、シェアを奪っていく。
そして、品質管理面やコンプライアンス面など管理面が強化され、人件費などが嵩むようになり、事業を圧迫しだしたという現状あるのでしょう。
厳しい市場へと変化してきています。

市場が成長していれば、その分、売上も増えるので社員の給与も上げることができます。研究開発費も投じれます。一方、売上が伸びなければ、社員の給与も上げることができず、当然、研究開発も止まるので悪循環を招き始めます。
加えて、経営者の高齢化という、どこの中小企業も抱える問題も現れ始めているのでしょう。

そして、こういった問題をさらに加速させたのが業界のIT化だと考えています。
健康食品業界にも、その波が来ています。

実際問題、原料メーカーの行き着くところ、完全IT化によって営業マンが要らなくなり、受注発注担当と学術・研究開発だけの会社になるでしょう。もちろん、グローバルなファブレス会社であることが前提。
受注発注担当は、パートやアルバイトで十分になり、利益の一部を開発費として投じ続けるビジネスモデルになるでしょう。
人が要らない、非常にドライな市場・運営体制です。

そういった市場の変化が見え始めています。
こういった非常にドライな市場は、もうすぐそこに来ている!と思います。
次の出張では、1年以上ぶりにアメリカのサプリメント市場に接してきます。再び、いろいろ感じ取ってきたいと思います!

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。