私は、幸運にもIT革命が始まった頃に大学院生として大学の高速回線を無料で利用しつつ、SEOという言葉がない時代からSEOというものに取り組んできました。
まぁ、大学院というのは、勉強するところじゃないの?という点は、突っ込まないでください(笑)
一応、PCを自作してマシーンパワーを上げることで、私が行っていた推定解析のエクセル上での計算もスピードアップし、研究の効率性も上がっていましたから。まぁ、効率アップによって得られた時間の倍以上の時間をPC自作に費やしていましたが・・・。
秋葉原の某宗教団体が運営するパーツ屋さんが安くて、よく利用していました。よく拉致られず、無事にいれました。今考えると、若いからできたことっていっぱいある。

さて、本題に戻り・・・。
このSEOのセオリーも検索エンジンの仕組みも、年々変化しています。今回は、その歴史を振り返ると共に、現状についても紹介してみました。書いてみて読み直してみると、少しづつ毒が強くなっていきます。その毒のあるコメントも楽しんでください。

1998~2002年頃
SEOという言葉はなく、Yahooのカテゴリーに登録することで、サイトに多くの人を誘導できました。まだ、インターネット上の情報に信頼性がなく、Yahooのカテゴリーに登録されると、ある程度の信用を得ることができました。また、リクルートが発行する「あちゃら」というホームページ紹介雑誌というものも存在している点などからも、当時のインターネットの位置付けが伺える。

私のサイトも、あちゃらに紹介され、一時的にアクセスアップしたが、極わずかな人しかインターネットを利用していなかったので、今に比べれば大した数のアクセスではなかったです。文字がたくさん書かれていれば、比較的上位検索されるような時代であった。

2002~2003年頃
ADSLが普及し始め、ようやく、インターネットを利用する人が増えてきた。それに伴って、企業もホーム-ページを作るようになった。でも、まだまだSEOという言葉はなかった。大手の広告代理店さん当たりにホームページ制作を依頼すると、普通に100万円という見積書が届く時代だった。
Yahooのバナー広告は、出てたかな??
だって、ようやくアットコスメさんが活動をされ始めた時ですから。当時の社長さんが営業に来られたことを記憶している。

そして、2003年くらい、当時所属していた輸出も行う会社で、初めてSEOという言葉を知った。アメリカで上位検索してもらうため、SEOの必要あったからだ。当時の海外事業部の課長が月5万円のお金を払ってSEOを行っていた。当時、まだYahooのカテゴリー登録だけで集客できたので、その意味や必要性が理解できなかった。でも、アメリカでは、すでに現在の検索エンジン中心の形態になっており、SEOも不可欠になっていたのです。

ちなみに、2002年くらいからようやく独自ドメインのECサイトがポツポツ表れ始めた。ケンコーコムさんは、その先駆け。
当時、まだまだ決済システムやロジとの連動は、大したものではなく、クレジット決済で商品を購入できるECも少なくなった。2002年頃、私が最初に勤めた会社で、ショッピングカートを85万円で導入したのを記憶している。私が退職した後だが、先取ったお陰で、F1層からたくさんの受注を受ける原動力となった。受け皿があるかないかいで、女性誌で広告を打っても費用対効果が全く違ってくることを体験した。

2004~2005年頃
ようやく、早い人は、SEOを意識し始めた。ECやインターネットでの集客も活性化し始めた。
ECの主流は、楽天を利用したり、Yahooのバナーを利用したりするものだった。紙系の通販媒体が全盛期を迎えていたので、ECの規模も今程ではなかったです。まぁ、こっそり、大きく会社さんもいらっしゃったが。
ちょうどこの頃からYahooの登録も有料化すると共に、カテゴリー登録のSEO効果も薄れ始めてきた。

ちょうどこの頃、私は、マルチの裏方の仕事にどっぷりで、マーケティングの世界とは遠ざかっていた(笑)

2006~2007年
CSSやブログというものが表れ始め、SEOというものが重要視され始めた。まだまだサイトの構造や被リンクを増やすことくらいで上位検索されるようにできた。
アフィリエイト広告も出始め、早いもの好きの私は、A8を始めて運用した。薬事もフリーに近い状態だったが、モラルが邪魔して、真っ黒なサイトを作れなかったので、大して儲けることはできなかったです。
私がブログマーケティングを始めた頃です。
ライブドアさんとお付き合いし、結構、SEOの裏ネタを仕入れさせてもらっていた。ライブドアさんのSEO事業のからくりを聞き、上手くやっているなぁと感心していた。

ちなみに、この頃、mixiが全盛期へと向かい始めた。
まぁ、数年後、このmixiもモンスターストライクがなければ危なかった現状になるので、この世界、浮き沈みが激しく怖いところである。

私は、予算がほぼゼロのECの運営も始めた。

2008~2010年頃
広告代理店に所属し、リスティング広告と触れ合う。
代理店は、広告が取れないと収益につながらない。だから、SEOには力を入れたくても力を入れれない。特に、お金がかからないSEO施策。そんなもどかしさを感じていたのを覚えている。
まぁ、私は、広告の仕事を取ってきても、商品開発が本業でしたから、一歩引いて見ることができたんだと思います。
また、この頃、ECは、ランディングページ(LP)が完全に主流となっていた。どのようにコンバージョンを上げるかを研究し始めた。

密かに、タレントさんを用いたステルスマーケティングの温床であるバズ(ブログ)広告が水面下で活性化し始め、あっという間に全盛期を迎えた。実はバズ広告とテレビ通販のクロスメディアがポイントだった。某社がジムを始める前に行っていた美顔器のビジネスは、その象徴的なモデルです。
こんな状況もあり、SEOは、必要性が急に落ち始めた。

この頃は、メルマガからステップメールに変化し始めていたころ。その機能や分析機能を兼ね備えた、たまごカートに出会ったのもこの頃。佐川社長も若かった。
ちょうど、学生時代に統計学をかじっていた私は、通販方程式というものを考え始めた。

ちなみに、この頃、Twitterが盛り上がり始めた。

2011~2013年頃
バズ広告がピークを迎え、そして、いきなりバズ広告の終焉。もちろん、あのペニオク事件。
バス広告があまりにも簡単に集客できたので、しばらく、SEOの重要度は下がっていた。
当時のタレントさん毎の広告料の資料なんて、とても表に出せない。8時間縛りなんて、とんでもない条件もあったなぁ。
まぁ、その後も(今でも)形を変え、タレントさんのステルスマーケティングは行われ続けているんだが。

SNSが力を持ち始める(新しいメディアの台頭)と同時に、Twitterを活用したSEOツールなども表れ始めた。
徐々に、Facebookを利用する人が増え始めた。

実は、SEOでは、この頃から、とても大きな変化が起こり始めた。大きな理由として、幅広い年代へのスマホの普及の影響も大きい。
検索エンジンの利用者情報の抜き取りと活用が顕著に始まった。
Google MapやGmailを利用したり、AndroidのOSを利用することで、Googleへのログインもせざる負えなくなって、検索情報に限らず、位置情報までも抜き取られるようになった。

アメブロさんは陰でえげつなく儲け、Livedoorさんは教訓を生かして陰でこっそり儲け始める。
バズ広告の取り分の配分を知っていると、どこが一番儲かったかがわかるであろう。そして、Naver・LINEって、どう運営され始めたの? ほんと、新しいタイプの優秀な人が多いんだと思う。

私は、再び、自社のECを始めた。マーケティングテストとして。まぁ、価格とコンバージョン率、LTVと商品力などの関係を学んだ。
また、紙媒体への広告出稿も行ったので、エビデンスで考査を通す方法も学んだ。

2014~2016年前半頃
バズ広告が終焉したので、SEOの重要性が復活し始める。
その手法として、コンテンツ型マーケティングなどが元気に活躍するようになった。
消費者が広告の情報の信頼性を疑うようになり、自分で検索して調べる時代に。でも、先に回って、検索されるコンテンツを作る会社さんが成功し始める。
さらに、Naverまとめなどキュレーションメディアを利用して、検索上位を獲得していく会社も増えてきた。キュレーションメディアが急に力を持ち始めた。その状況を見て儲かると思い、キュレーションメディア事業手を出したのがWELQを買ったDeNAさんである。記事の質は関係なく、とにかく記事を作成しようと活動されていた。

また、検索エンジンが利用者から抜き取った情報の活用が非常に顕著になった。AIの技術が発達し始めたのだろう。SEOの根本が変わったような感じがする。
例えば、自分が過去に検索したり閲覧した内容は、次の検索時に反映され、上位検索されるようになった。仕事で、様々なコンプレックスキーワードを検索すると、私の検索結果や表示広告に反映され、恥ずかしい思いをすることも。
だって、整形やバストアップはまだしも、薄毛やED、妊活なんてワードは、下手には検索できん。
恐ろしい時代になったものだ。
自社のウェブサイトのSEOの状況もわかりにくくなっている現状もある。

また、追跡型の広告も、うざったいくらい追跡して来るようになった。あのえぐいバナーは、検索エンジン以上に酷い。
この時代、ECで成功した会社(主にコンプレックス系商材の販売)の多くは、この追跡型の広告を上手く利用した人が多いだろう。

LINEの利用者が増え、Instagramも盛り上がり始めた。SNSという新たなメディアが非常に力を持ち始めた。
同時に、Facebookの広告が目立ち始める。
FacebookなどSNSを用いた集客やビジネス展開も非常に増えた。

Livedoorの方々が形を変え、再び表舞台へ。アメブロは、相変わらず強いが、陰り始めたかも。

ちなみに、Yahooさんは、2015年冬、ポイント合戦を激化させた。それに乗ると、私のようになる・・・。
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Yahooでの購入が増え、ポイントをためるのが楽しくなる。コンビニでこのポイントを見られると、ビックリされる。性格が悪いので、楽しんでいる♪

2016年後半以降~今現在
WELQの一件以来、再び、検索エンジン(特にGoogle)の検索アルゴリズムが変化した。
今まで以上に、サイトへの滞在時間やサイト内移動数など、検索エンジンがサイトの質も評価し始めている感じがする。
なので、コンテンツにも数より質が求められるようになったと考えています。

同時に、コンプライアンス的に、消費者からコンテンツの信頼性も求められるようになっている。権威のある人や有知識者にコンテンツの監修を依頼するようになり始めている。

加えて、ECに対する景品表示法の締め付けが非常に強くなった。ここ数ヶ月、何社も摘発され措置命令が下されている。この動きは、さらに加速していくであろう。アフィリエイト広告が貼られたコンテンツや記事に対しても、規制が行われていくであろう。
嘘のコンテンツ型マーケテイングが終焉を迎えようとしているのかもしれない。今後は、信頼型コンテンツマーケティングにシフトしていくのであろう。

我々の情報の抜き取りは、さらに加速している。位置情報を利用したリスティング(アドワーズ)広告ツールも出てきてる。
恐ろしい時代になった訳です。

以上です。

特に広告系の方には、面白い記事だと思います。貴重な情報でもあると思います。是非、シェアして拡散する価値はあると思います。是非!

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。