ブルーベリー(ビルベリー)&ルテインのサプリは、世の中に溢れています。
一方、この組み合わせは、特殊な原料を使わない限り、最悪な組み合せだったりします。製剤性上、相性が良くないです。

通常、ブルーベリーの原料であるエキス末は、粉末です。そして、アントシアニン(機能性関与成分)が規格化されています。
ルテインは、カロテノイドなので、オイル原料です。

その両原料を配合してサプリメントを製造する場合、一般的には、ルテインがオイルなのでソフトカプセルにしちゃいます。
でも、それはそれで、問題です。
ブルーベリーのアントシアニンは、加水分解しやすく、ソフトカプセルで加工してしまうと減衰してしまいます。半分にまで減衰するケースもあるそうです。
なので、原料の配合量だけを表示し、アントシアニン量を表示しないことも多々あります。
厳しい会社さんは、加速試験などを行って、減衰した2年後の量を表示されていたり、減衰量を加味して配合されています。

まぁ、そういった事情があるので、製薬会社さんもしくは機能性表示食品は、ソフトカプセルに加工せず、減衰が少ない錠剤やハードカプセルで加工されることが多いのです。
そうなってくると、ルテインのオイル原料は、配合できません・・・。

なので、近年は、そういったニーズに対応すべく、マイクロカプセル化されたビーズ状の原料が出回っています。
ビーズのルテイン原料を用いると、錠剤やハードカプセルでも、あまり減衰を気にすることなく、製剤化することが可能になります。
最近、価格も、随分と落ちてきていますので、弊社では、ビーズ原料を採用するようになってきています。

でも、まだまだこの問題は解決されていない現状があります。ソフトのブルーベリーサプリメントも多いです。
ついつい、ハードカプセルや錠剤の方が良いのになぁと思っています。
消費者に優しい商品設計って、ついつい考えちゃいます。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。