健康食品の通販の商品開発は、ここ1年くらいで、すでに売れているものに手を出しても、もう遅いというケースが増えています。よほどスピーディーかつ販売準備を同時進行しながら商品開発を行わないと、乗り遅れてしまいます。
まぁ、ブームに強くブーム時に儲かるのは、既存顧客リストを多数持っている会社さんです。メルマガなどで、いち早く対応でき、適当な時に徹底も容易です。

ちなみに、ECの場合、ざっくり、販売(主に新規集客)までに以下の準備が必要です。

・商品パッケージのデザイン
・LPの作り込み
・カートの設置など販売環境の構築(新規参入の場合)
・販売(集客)戦略の構築

各社さんの状況、慣れていて早い会社さんで2ヶ月、平均4ヶ月くらいの時間を要しています。
慣れている会社さんは、商品開発段階からクリエイティブ作成準備を進め、製造中にLPの作り込みをほぼ完了し、写真撮り商品が届き次第、完全なLPに仕上げるスピード感で進められます。
もしくは、優秀な顧客な例として、クリエイティブの質を高めることを重要視され、急ぎつつも、3ヶ月後くらいを目標設定として、製造計画を立てられるケースもあります。

販売にとって、この2ヶ月の差は非常に大きいです。
最も熱い時期をのがしてしまうこともありますし、最悪、ブームが終焉してしまい大量の在庫だけが残ってしまう可能性もあります。
当然、勝ち負けの差が、スタートまでのスピード感で変化してきます。
ブーム品などは、明暗を分けると言っても過言ではありません。

なので、納期で無茶をいう会社さんが絶えないです。
特に、ブーム品を追いかけられる会社さん。
2週間くらいで簡単に作れるものだと勘違いしている顧客も多く、最終段階でトラブることもあります。なので、私は、一番最初にOEMのフローを出してあげるのですが、それでも、読まないで無理に進めてもらおうとする顧客が出てくるのが現状です。
デザインやLPも2週間で作れるとは思っていないので、そういった顧客に対しては、ひとまず、すぐに取り掛かれる制作や販売準備を進めてもらって、現物の商品が届き次第、写真撮りして置き換えるだけにしておきましょうと納得してもらいます。

面白い話で、こういった無茶な納期を言ってくるお客さんに限って、デザイン決定に1ヶ月かかったり、販売開始が納品後の3ヶ月後だったりします・・・。

でもまぁ、私の本音としては、スピード感は重要ですが、通販ビジネスモデルの本質を考えると、ブーム品は、あまりオススメできません。スピード感でブーム品を狙っていくことも悪い戦略ではないのですが、常にブームを追いかけ続けなければならず、非効率な部分もあります。また、ブーム品は、成熟も非常に早いです。加えて、ブーム品は、リピート率も低いような感じがします。
そういった市場の変化を見つつ、最適な商品戦略を講じていかれればと思います。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。