ここ最近、個人的に関節系の案件が非常に多いです。原料レベルからのクリエイティブ作りに関わることが多いです。
日々、鍛えられています・・・。

そこのやり取りで、わかったこと。
それは、誤ったグルコサミンの軟骨成分クリエイティブが多いこと。
グルコサミンと言っても、アセチルグルコサミン、グルコサミン塩酸塩、グルコサミン硫酸塩(医薬品)といろいろありますからね。

きちんと説明すると難しくなるので、表現を○×でまとめてみました。

ヒアルロン酸は軟骨成分○
アセチルグルコサミンは軟骨成分○
グルコサミンは軟骨成分△
グルコサミン塩酸塩は軟骨成分×
プロテオグリカンは軟骨成分○
コンドロイチン硫酸は軟骨成分○
コンドロイチンは軟骨成分△→ コンドロイチンは角膜成分○

コンドロイチン硫酸はプロテオグリカンの構成成分
グルコサミンは軟骨成分ヒアルロン酸の構成成分△→アセチルグルコサミンは軟骨成分ヒアルロン酸の構成成分
グルコサミンは軟骨成分プロテオグリカンの構成成分△→アセチルグルコサミンは軟骨成分プロテオグリカンの構成成分

難しく説明すると、軟骨に分布するプロテオグリカンを構成するグルコサミノグリカンはコンドロイチン硫酸とケラタン硫酸であり、(コンドロイチン硫酸はグルクロン酸とアセチルガラクトサミンから、)ケラタン硫酸はガラクトースとアセチルグルコサミンから構成されます。
だから、上記のようになるのです。
正確に言うと、軟骨成分は、ヒアルロン酸、アセチルグルコサミン、コンドロイチン硫酸であり、グルコサミンはグルコサミンでもアセチルグルコサミンです。まぁ、アセチルグルコサミンには、グルコサミンが含まれるので、グルコサミンは軟骨成分と言っても間違えではない。

そもそも、グルコサミンは、水に易溶で塩基性を示し不安定であるため、塩でしか製品化されていないです。サプリに配合される主なグルコサミンであるグルコサミン塩酸塩は、軟骨には存在しないです。
グルコサミンとグルコサミン塩酸塩が同一な扱いにされていることが間違えなのかもしれないです。そこは、ずっと同一視されてきたので、覆ることはないでしょうが、やっぱり誤りなのだと思います。

また、アセチルグルコサミンを科学的な側面からレスが取れそうなクリエイティブを考えると「アセチルグルコサミンは、グルコサミンより軟骨に近い軟骨成分」となるでしょう。

ちなみに、アセチルグルコサミンを「アセチル基が付いたグルコサミン」と表現すると、イメージが悪いです。
クリエイティブって難しいです。
あえて、科学的な説明を行うなら、グルコサミンを酢酸(お酢の成分)で処理し、酢酸とグルコサミンが部分的に結合した成分となるでしょう。少し、吸収も良さそうに感じさせることができるでしょう。
また、スーパーグルコサミンという表現もベタに行われます。

さらに、アセチルグルコサミンの良さを出すのであれば、1000mg/日の美味しいサプリがおすすめです。

日々、こんな問答を行っております。
たまには、都庁や消費者庁に掛け合って、クリエイティブを生み出すこともあります。こういったことは、理系の知識もないとできないですし、同時に感性も求められます。
両方のスキルを磨かないと、良いクリエイティブは生まれない!
日々、精進しております。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。