さてさて、今回は、昨日の序章の続きです。
昨日は、失敗する商品開発の序章として、商品投入のタイミングについて、さらりと記事を書きましたが、昨日、ダブルのミスという表現をしつつ、もう1つのミスを明確にしませんでした。
もう1つのミスが、今回述べる目先だけで模倣品の商品を作ることです。投入のタイミングの誤りとセットで犯しやすい失敗です。

売れている商品を真似して作るという商品開発は、必ずしも間違えではありません。
特に、サプリの市場では、常とう手段。上手く行っている会社さんも少なくありません。
ただし、商品のライフサイクルというものをきちんと判断して行う必要があります。特にECの場合、流れが早くなりつつあるので、ライフサイクルの変化というものも的確に読んでいく必要があります。

昨日紹介したようなセールに出される商品は、基本、成熟し切った商品です。露出が多くても、在庫処分品だったりもします。
基本、今から作っても、価格競争になるだけの商品です。そのため、あまり儲からないので、投入時期として誤りであるという点を記事で指摘いたしました。

しかし、そもそも模倣品を作れる商品を追うこと自身が本当に正しいことなのか?を問う必要があります。
模倣されやすい商品の特徴は、何と言ってもライフサイクルが短いことです。真似されやすい商品ほど、ライフサイクルが短い傾向があります。
市場での露出が増えると、すぐに模倣品が出回り、市場が飽和してしまうことを意味しています。LTVが短く、タイミングを見誤ると、全く儲からないことも多々あります。

昨日は、投入のタイミングについて、最も良いタイミングというものを述べませんでしたが、2番目もしくは3番目の商品が一番儲かっているように思えます。ちなみに、1番目でも儲かっている商品もあります。そこは、ケースバイケース。

また、模倣品を作るにしても、模倣した商品より選んでもらえる優位性を差別化ポイントとして明確にすることが大事です。
後発の商品ですから、当然です。
単なる模倣品では、価格以外、売れる要素が全くなくなってしまいます。後発商品になく先発商品にはある販売実績という商品に対する信頼性も加味しなければなりません。

そして、この差別化ポイントも、後発商品に真似され、自分達の商品も他社に模倣される可能性があります。
当然です♪
その際、当たり前ですが、その差別化ポイントも、模倣されにくいものであることが大事になってきます。

通常、通販の窓口商品は、どんなにLPの準備などを製造中に行っても、商品開発から発売までに3ヶ月かかり、さらに、売れ始めるのに最低3ヶ月くらいかかるので、売れ始めるのは、早くても半年後です。
そうなると、最低でも1年後も売れるような商品が望ましいです。
そのためには、目先だけでなく先を読んで、少しでも真似されにくい商品開発が求められるのです。
理想は、3年後も売れ続けれる商品です。なかなか難しいですが、本当に勝っている会社さんは、そういったLTVの長い商品の開発(;生き残る商品開発)を心がけられています。

弊社としても、そういった失敗をしてもらいたくないので、少しでも生き残り続ける商品設計を提案するようにしております。ここ最近、数のクリエイティブより量のクリエイティブができる商品を提案するのも、規制強化という先を見据えてのことです。
でも、なかなか伝わらないことも多いです。
努力が足りないのかなぁとも感じつつ、日々、頑張っております。

そういった生き残りにくい設計(量のクリエイティブだけの商品設計や優良誤認表示ありきの商品設計など)になってしまうには、理由があります。
次回は、その理由について、紹介したいと思います。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。