今月も、恒例の原料受託バンクの原料受託バンクのランキング解説です。

1位 乳酸菌
2位 コラーゲン
3位 酵素
4位 プラセンタ
5位 カルシウム
6位 ヒアルロン酸
7位 DHA ( ドコサヘキサエン酸 )
8位 アスタキサンチン
9位 ビタミンE
10位 カテキン


>>先月のランキング
※これ↑は、意外に使えて、毎月のトップ10を遡りながらチェックできるんです。

今回の10位以内のランキングは、順位が多少入れ替わったものの、あまり変化がありませんでした。
ちょっと気になるのは、カルシウム。
ここ最近、このランキングは、中国市場の影響を受けやすいです。このカルシウムというのも、中国市場の影響のように感じます。
現在、中国市場では、あるカルシウム素材を使用した産み分けサプリが人気です。あまり気が付きませんでしたが、ここ最近、カルシウムが上位にランキングされるのは、それも一因では?と感じるようになりました。

中国市場とは面白いもので、ご存知の通りコピー大国だからでしょうが、売れている商品の(内容物だけでなく)包材仕様や錠剤サイズまで真似する傾向が強いです。
面白い傾向です。

次に、11位以下のランキングでは、いくつかの変化がありました。まず、以下の素材が目立っています。

アンセリン (イミダゾールジペプチド、カルノシン)
葛花
イチョウ
レスベラトロール

アンセリンやイミダゾールジペプチドは、ちょくちょく安い原料はある?と聞かれるので、ニーズは高まっているんでしょうね。
その割に市場で商品が増えません。一般消費者の認知度も、上がってきていないと思います。
商品数が増えない理由は、その問い合わせの通り、原料価格なのでしょう。

弊社も非常に注意している点でもありますが、原材料は、流通しやすい価格と梱包サイズというものがあります。また、摂取目安量(体感量)に適した価格というものも存在します。
アンセリンやイミダゾールジペプチドは、適正な価格になっていないようにも感じられます。これを打開するには、データの積み重ねなどが求められます。原料流通の難しい点です。

葛花は、某会社さんの機能性表示食品のニュース記事の影響でしょう。あれだけ機能性表示食品の受理がされていると、注目する企業さんも増えて来るでしょう。また、弊社でも、機能性表示食品ではないですが、問い合わせが増えている原料でもあります。
頻繁にニュースが出ていますが、ランキングに反映されていない中国原料と異なり、ニュースが有益な情報として捉えられているのでしょう。その違いは、大きいです。

イチョウは、アサヒさんの機能性表示食品のCMの影響でしょう。比較的インパクトのある表現がなされているので、注目度が上がっているのでしょう。

レスベラトロールは、弊社がトップシェアの原料項目だと思いますが、理由が良くわかりません。たしかに、問い合わせは増えてます。

その他では、チアシードは落ち始め、プロテオグリカンは頑張り続けていたり、大豆イソフラボンは前回30位以内に入っていたかな?という感じです。

大豆イソフラボンに関しては、人気の美容素材なのですが、その影響は、野葛イソフラボンにも影響が出ています。最近、両者が同時に使用されることが増えています。
近日中に、両イソフラボンの特徴がわかる使い分けを紹介する予定です。

今回のランキングでは、少々中国市場の影響が弱まった感もあり、国内の影響が濃く出始めているようにも感じられます。
今後、その変化を敏感に読み解いていかなければならないですね。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。