中国市場向けの案件は、ニーズが日々変化しています。
一方、誰でも無計画にチャレンジする状況も変化し、落ち着き始めたのかな?とも感じています。
それなりに貿易経験のある会社さんや中国での販売力を持つ会社さんなどの割合が増えたように思えます。

問い合わせ案件のニーズを見ていると、商品も売れ筋の酵素商品から、地味に市場形成がなされているナットウキナーゼや国産青汁へのニーズの変化が起こっているようです。
さすがに、これだけ酵素の商品が出回ると、市場はアッという間に飽和し、出遅れた会社さんは、販路を持っていない限り儲からないのでしょう。まあ、販売競争も激化しているのでしょうからね。

一方、国産青汁の場合、先行して中国で出回った中国産日本加工の大麦若葉末を用いた青汁と同じ価格を求められるので、ほぼ成約しません。状況を説明しても理解できない会社さんが何社も何社もOEM会社に問い合わせを行っている状況があります。
青汁案件の場合、弊社でも、産地とコストの説明を行って、対応するかを決めております。

ナットウキナーゼの場合、ソフトカプセルでの商品設計が求められることが多いため、試作代と納期が問題になることが多いです。
今、安価なナットウキナーゼ原料も出回り始めたので対応は可能なのですが、ナットウキナーゼ単品もしくはナットウキナーゼ&酵素では、後発商品として勝負していけないので、さらに差別化原料の工夫が必要です。
弊社の場合、レスベラトロールによる赤ワイングラス換算表記などもオススメしております。中国でも、この量のクリエイティブは通用すると考えております。

次に、今後、中国市場を攻めるために必要な要素をまとめてみました。
いろいろな会社さんの状況を見ていると、非正規輸出(特区での販売)やインバウンド向け販売の場合、共通して以下のような要素が必要だと考えております。

・中国での広告活動
・その他の日本独自素材
  ↓
・市場の創造力


酵素やナットウキナーゼ以外にも、日本独自の素材は多数存在します。
プロテオグリカンや乳酸菌(植物性ナノ型乳酸菌など)、希少糖などがその代表だと思います。また、中国で生産されていても、日本独自の技術やブランドで作られている原料なども、見せ方次第であり、売れる素材も多数存在すると思います。
日本でも売れていることを筆頭に、特許や大学での研究というのが売れるキーワードになっています。

あと、アメリカ独自技術の素材を配合した日本製商品というのも、売れ筋の条件に入ってきています。

求められる効果は、依然として健康ニーズとダイエットニーズが強いです。
ただし、健康面の細かいニーズは多様化しています。
例えば、肝機能サポートのニーズや滋養強壮のニーズ、がん予防ニーズなどが出てきています。

市場は、刻々と変化しています。
特に、中国市場の動きは速いです。
上記の条件は、おそらく半年から1年後の必須条件になってくるだろうと思われます。
先を見据えて、最良の商品供給ができればと思っております。
先手を打って攻めていかないと、大きな利益にはつながりません。
一方、中国向けの案件は、思いだけで商品設計を決めてこられることが多いです。そこは、顧客にも良くないことなので、そこを上手く調整していければなぁと思っております。
コツコツと、がんばります!

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。